DEPTH//CHARTコラム
阪神 支配下70人・育成10人、指名選手を置く枠の話(2026)

阪神 支配下70人・育成10人、指名選手を置く枠の話(2026)

DRAFT2026.09.24阪神

70と10。阪神の編成は、この二つの数字でかなりの部分が説明できます。支配下は上限いっぱいの70人、育成は10人でヤクルト、楽天と並ぶ最少タイ。上も下も、余白がほとんどありません。

満枠のままドラフトへ

支配下が70に達したのは7月21日でした。独立リーグの高知でプレーしていたデルミス・ガルシア外野手の獲得を発表し、その一枚で枠が埋まっています。以降、新たに支配下契約を結ぶには誰かを外すしかない状態が続いてきました。

ここに10月22日のドラフト会議が来ます。指名した選手が実際に契約するのは秋以降で、その頃には契約非更改の選手が出て枠は動きます。ただ、動く前提の枠に何人分の指名を乗せるかは球団ごとに違う。年齢×ポジション表を12球団ぶん並べると、広島は支配下68人で2枠、ヤクルトと日本ハムは69人で1枠を空けたまま夏を越しました。阪神を含む9球団は満枠です。

差が出るのは、育成という受け皿のほうです。ソフトバンクの48人、巨人の35人、西武の33人に対して、阪神は10人。指名した選手を育成契約で抱えて時間をかける、という選択肢が、この球団には構造的に小さいことになります。少数を獲って支配下へ上げる前提で育てる方針は、2026年に育成ドラフト1位の神宮僚介が7月3日付で支配下登録された一件にも表れていました。育成の10人は21歳から29歳で、高卒1、2年目を並べる場所にもなっていません。

捕手9人という備え

枠が狭いなかで、阪神がどこに枚数を割いているかも表に出ています。捕手9人は日本ハムと並ぶ最多タイ。伏見寅威(36)、梅野隆太郎(35)、坂本誠志郎(33)が上に3人、町田、嶋村(ともに23)、中川(22)が下に3人、藤田(25)と榮枝(28)が間をつなぐ形です。育成を絞る球団が、捕手だけは数で備えている。

逆に薄いのは経験側です。33歳以上は8人しかおらず、37歳と38歳の学年には支配下がひとりもいません。最年長のドリスと西勇輝(36)、岩崎優と岩貞祐太(ともに35)。数人のベテランが経験の受け渡しを一手に担う構図で、ここを外から足すか、下から育てるかの判断は、ドラフトよりFAや現役ドラフトの領域になります。

支配下のドラフト1位が8人というのも、12球団では少ない部類です。上位指名の看板を並べるのではなく、25歳前後の実働層を厚くして回す。最多学年は25歳の11人で、及川、富田、下村、工藤ら投手が並びます。その路線を続けるなら、10月22日に必要なのは即戦力の一枚というより、数年後に25歳の欄へ入る選手でしょう。

70と10。この二つの数字が動くのは、ドラフトの夜ではなく、その後の1か月です。誰が枠を空け、指名された誰がそこへ入るのか。表の書き換えは、会議が終わってから始まります。

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