DEPTH//CHARTコラム
阪神 デルミス・ガルシア獲得、独立リーグ経由で埋めた支配下70枠(2026)

阪神 デルミス・ガルシア獲得、独立リーグ経由で埋めた支配下70枠(2026)

ROSTER2026.07.21阪神

2014年、16歳のドミニカ人スラッガーにニューヨーク・ヤンキースが投じた契約金は、320万ドルでした。国際フリーエージェント市場で評価された右の大砲、デルミス・ガルシア外野手の出発点です。それから12年、28歳になったガルシア選手は、四国アイランドリーグplus・高知を経て阪神にたどり着きました。7月21日、球団が獲得を発表しています。背番号は「94」。

遠回りの末のNPB

ヤンキースの秘蔵っ子として育った打者の歩みは、平坦ではありませんでした。マイナーでは通算636試合で132本塁打を積み上げ、2022年にアスレチックスでメジャーデビュー。ただ大リーグでの出場は通算39試合、24安打・5本塁打・20打点にとどまり、定着はかないませんでした。行き場を求めた先が、海の向こうの独立リーグでした。昨季から日本の高知でプレーし、今季はリーグトップの18本塁打。フェンスの向こうへ運ぶ力ひとつで、もう一度はい上がってきた格好です。

入団会見で持ち味を問われると、ガルシア選手は「パワー」と即答しました。年俸は6万ドル(約972万円)の単年契約です。かつて球団史に残る契約金で迎えられた16歳が、いまは最低ラインの金額で、証明のためだけに打席へ向かう。同じ打者の、まるで裏返しの立場からの再出発です。

満枠を埋めた70人目

この獲得を年齢×ポジション表から見ると、阪神の編成の性格が浮かびます。ガルシア選手は支配下の70人目、つまり上限ちょうどを埋めた一枚です。阪神の育成はヤクルト・楽天と並ぶ10人で、12球団でも最も少ない部類。今季も神宮僚介を育成から半年で引き上げるなど、少数を丁寧に育てる球団です。その阪神が、生え抜きの若手では埋めにくい右の長打力だけを、外から一本足しにいったことになります。

座る場所は平均26歳台の外野の一角で、右の長距離砲という色は既存の野手と重なりにくいものです。独立リーグの本塁打王が一軍の投手にどこまで対応するのか。ベンチが最初に代打を送る場面が、その答え合わせになります。

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