12球団の表を並べて、上段がいちばん賑やかなのは中日です。33歳以上が15人。次に多いヤクルトの12人、楽天とロッテの各12人を上回り、最上段には大島洋平(41)、涌井秀章(40)、大野雄大(38)、阿部寿樹(37)が残ります。33歳の学年だけで7人という密集も、ほかの球団には見られない形です。
ベテランが多いこと自体は、弱点でも強みでもありません。問題は、その経験を誰が受け取るかです。年齢×ポジション表で受け手を探すと、投手と内野には候補が見つかります。投手は24歳の髙橋・吉田、23歳の中西・櫻井・金丸・松木平、21歳の福田・篠﨑、20歳の高橋幸・有馬と、下へ切れ目なく続く。内野17人も阿部やカリステ(34)の下に、33歳の学年の山本、高橋周平、板山が並び、そこから田中(26)、辻本・村松・石川昂(いずれも25)、土田(24)、新保(23)、森駿(20)まで届きます。支配下がいない学年は22歳と39歳だけで、切れ目の少なさは12球団でも上位です。
例外がひとつあります。捕手6人の平均は29.5歳。木下(35)、加藤(34)、宇佐見(33)の3人が上に固まり、その下は石伊と石橋(ともに26)、味谷(23)です。30歳前後がまるごと抜けていて、ベテラン3人と若手3人が直接向き合う形になっています。
この欄をめぐって、今季こんな動きがありました。7月3日、中日と日本ハムが育成選手のトレードを成立させています。中日からは捕手の日渡騰輝が日本ハムへ、日本ハムからは投手の宮内春輝が中日へ。そして宮内は7月16日、森博人とともに育成から支配下へ登録されました。捕手を出して投手を獲り、その投手を2週間で支配下に上げた計算になります。
捕手の枚数がいちばん薄い球団が、捕手を放出した。表だけを見れば奇妙に映りますが、育成の捕手を1人抱えるかどうかと、一軍で捕手を任せられるかどうかは別の話です。この判断は、逆にいえば「いま手元の3人と若い3人で回す」という意思表示にも読めます。
そう考えると、10月22日のドラフトで中日が捕手に手を伸ばすかどうかは、この球団の秋を占う分かりやすい指標になります。指名があれば、26歳の石伊・石橋と23歳の味谷の下にもう一枚を足して、受け渡しの列を長くする判断。指名がなければ、いまの6人で数年を回す判断です。支配下のドラフト1位在籍は13人と多い部類で、上位で野手を採ること自体に躊躇のない球団でもあります。
会議の翌日、真っ先に確認したいのは捕手の欄です。ベテラン15人が残した経験を、どの学年が受け取ることになるのか。その答えは、指名リストの何番目かに書かれているはずです。