DEPTH//CHART
ソフトバンク 佐々木麟太郎はメジャーへ、実らなかったドラフト1位(2026)

ソフトバンク 佐々木麟太郎はメジャーへ、実らなかったドラフト1位(2026)

DRAFT2026.07.21ソフトバンク

8巡目・全体235位。メジャーのドラフトでは決して高くない、その指名順位の先にある道を、佐々木麟太郎内野手(21)は選びました。7月15日、マーリンズ入りの意思を固めたと報じられ、昨秋のドラフト1位でソフトバンクが持っていた交渉権は、行使されないまま期限を迎える見通しになりました。

花巻東からスタンフォード、そしてメジャーへ

佐々木選手の進路は、高校時代から一貫しています。花巻東では父・佐々木洋監督のもとで大型スラッガーとして名を馳せ、2023年はNPBドラフト1位指名が確実とみられながら、米スタンフォード大への進学を選択。1年目から全52試合にスタメン出場して主軸を担いました。契約金の目安は約24万ドル(約3900万円)と、ソフトバンク入団より低くなる見込みと報じられていますが、それでもメジャーへの最短距離を取った形です。

背番号1まで用意した球団の本気

ソフトバンクも、ただ待っていたわけではありません。昨年10月23日のドラフトではDeNAとの競合を抽選で制し、スカウトは「将来チームの主軸を担う大型スラッガー」と評価。今年7月1日と2日には佐々木選手が福岡を訪れて球団施設を見学し、背番号1の提示まで受けていました。後藤芳光球団社長兼オーナー代行は「お待ちするだけです」と静かに構え続けましたが、マーリンズとの交渉期限(日本時間7月28日朝)を前に、天秤は米国へ傾きました。

ドラ1「7人」の球団が賭けた1枚

この結末を年齢×ポジション表から見ると、少し違う景色になります。ソフトバンクのドラフト1位在籍は7人で、12球団最少。育成51人という最多の枚数と三軍制で層を作り、上位指名に頼らないのがこの球団の哲学です。その球団が、あえて日米競合のリスク込みで1位カードを切った相手が佐々木選手でした。「数で育てる」チームが唯一、指名で夢を買いにいった枠だったと言い換えられます。

カードは実りませんでしたが、育成中心の層の厚さそのものは揺らぎません。そして提示された背番号1は、いままだ誰のものでもないまま残っています。太平洋の向こうで大型スラッガーが育ったとき、この番号の話がもう一度動くのかどうか。答え合わせは、少し先になりそうです。

< back to H depth_chart